日本の医療を本気で変えるためJMDCに転職したフルスタックエンジニアのターニングポイントとは

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医療ビッグデータを活かした事業を幅広く展開しているJMDCでは、様々な経歴を持つ社員が働いています。他業界から転職して活躍するメンバーもいれば、医療業界一筋のメンバーもいます。保健事業を支援する分析ツール「らくらく健助(けんすけ)」の開発を担当する藤本さんは2社目以降、医療分野を7年渡り歩いてきました。

今回は藤本さんにインタビューを実施。医療業界で働き続けるきっかけとなった原体験や日本の医療への思いを聞きました。

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<プロフィール>
藤本 将生(ふじもと まさき)開発本部プロダクト開発部保険者システムグループ
日本電産サンキョーを経て入社した企業で医療情報収集基盤構築業務を担当し、全国の大学病院を訪問。その後、複数のヘルスケア企業で、様々な企業向け健康管理システム開発を経験。2022年1月、JMDCに入社し、主に保険者向けサービス「らくらく健助」の開発業務を行う。

 

全国の大学病院を巡り、医療現場の実態を知る

ーー藤本さんは日本電産サンキョーでキャリアをスタートしていますね。入社を決めた理由を教えてください。

私は細かいものを正しく測れる製品を世の中に出したいと思い、1ミリ単位にこだわる開発を追求したいと考えていました。日本電産サンキョーはステッピングモータという微細な動作をする技術的に優れた超小型の部品を強みとしているため、この会社なら私が希望する開発ができそうだと思って入社を決めたんです。

実際、入社後に担当したのは液晶搬送用ロボットのプログラム開発で、テレビの液晶パネルをつくるロボットの開発に携わりました。希望したステッピングモータではなかったものの、一般家庭に自分が携わっている製品があると感じられる楽しさがありましたね。
ただ、当時の私が関わっていた開発自体はベースのプログラムに数行の行コードを書き加える程度だったので、もっとコードを書きたいという思いが強くなり、転職活動を始めました。

 

ーーどのような軸で、転職活動を行ったのでしょうか?

しっかりコーディングができるIT企業を軸に転職活動をしていました。当時はスマホが流行り始めた時期で、今後どの業界に勤めてもインターネットがキーワードになってくると考え、業界は絞らずインターネットに関われる企業を探しましたね。

そこで出会ったのが、医療情報収集基盤構築システム開発を行うケーアイエスという企業だったんです。ITに絞って転職活動をしていたら、結果的に医療業界に入ることになりました。

 

ーー医療業界に足を踏み入れたのは偶然の要素もあったのですね。具体的にはどんな業務を担当したのでしょうか?

ケーアイエスは医療・保健分野で技術支援や製品開発を行っている会社です。そのなかで、私は全国の大学病院の医療情報を集めるシステムを担当。全国各地の病院を訪問し、システム導入とメンテナンスを行っていました。

実際に全国の大学病院に足を運び、現場を知れたことがエンジニアとして大きな財産になっています。入社当時は、医療業界に対して先進的なイメージを持っていました。採用面接で「意外と進んでいない業界です」と言われてもピンと来なかったんですね。でも、北は北海道、南は鹿児島まで20都道府県以上の大学病院を回らせてもらって、IT環境に適応できていない現実を肌で感じました。
たとえば、パソコンのOSが古いまま何年も変わっていないケースがあって、驚いたこともありました。

難しいのは、IT化をただ進めればいいという単純な問題でないこと。医師とお話しするなかで、医療現場の複雑な現状がよく分かりました。病院によって、医師によって意識の差が相当あるなと。「今のシステムで動いているのだから、変える必要はない」「IT化を進めたいけど、患者さんの命に関わる問題だから簡単には動けない」「このままじゃダメだから、どんどん変えていくんだ」などIT化へのスタンスは様々。
同じ病院でもこれほど違うのか、と感じましたね。

 

ーー実際に医療現場の課題を肌身で感じたことが、その後もヘルスケア業界で仕事を続けていくきっかけになったのでしょうか?

そうですね。人手が足りなくて忙しい医療現場はITを駆使して効率的に働いているのかと思ったら、そうではなかった。そして、効率的に変えていくのも現場では難しいと知りました。医療業界は現場の医師や病院関係者など内側からだけで変えるのは難しい印象を受けたので、日本の医療を良くするために外側からアプローチしていきたいという思いを抱くようになりましたね。

そういった意味では、ケーアイエスで全国の病院を回れたことが、自分の人生にとってのターニングポイントだったと思います。つくった製品をエンジニア自身が現地に行って説明して、サーバールームに入って回線を引いて、必要な設定を全て確認して、というのはなかなか珍しいことなので。

この経験は間違いなく自分の土台になっていますし、今もヘルスケア業界で働き続ける原動力にもなっていますね。

 

JMDCは本気で医療を変えようとしていると思った

ーーその後、藤本さんは様々なヘルスケア企業で開発を経験していますね。そこからJMDCに入社した経緯を教えていただけますか?

ケーアイエスの後は、複数の会社で企業向けの健康管理システムを開発。様々なプロダクト開発を通して、要件定義から開発、運用・保守まで一連の流れを経験してフルスタックエンジニアとしてのスキルを培うことができました。

一方、私の中で「医療業界を変えるために、日本の医療を良くするために仕事をしたい。そういった使命感を持っている会社で、思い切り開発に集中したい」との思いがさらに強くなっていったんです。これまでの経験から、企業によってヘルスケアや医療への熱量の高さが大きく異なるのを感じていたので、より良い環境を求めて新しいフィールドを探していました。

そこで出会ったのがJMDCでした。医療と真剣に向き合い、「本気で医療を変えるんだ」という熱い思いを感じ、自分の思いとフィットしていることが入社の決め手になりました。また、面接の段階で、入社後に開発を担当してほしいと言われた健康保険組合向けのWebサービス「らくらく健助」の意義を強く感じたことも大きかったですね。

 

ーーらくらく健助のどんなところに意義を感じたのでしょうか?

らくらく健助は、健保の業務負担を軽減するサービスで、保健事業のPDCAを円滑に推進するための支援ツールです。保険者から預かった各種データを分析して表示したり、業務で必要なレポートを作成したりします。データ表示では、月の医療費を可視化できるのが特徴です。

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▲らくらく健助

らくらく健助は、現状を把握できるツールなので、直接的に医療費を削減できるわけではありません。しかし、まずは現状を知ることからすべてが始まると思います。「医療費がこれだけかかっている」と認識することが医療レベルを底上げしていく第一歩につながるはずなので。そういった意味で、日が当たるわけではないですが、縁の下から支える非常に重要な役割を果たすサービスだと思っています。

 

ーー入社後は、具体的にどんな業務を担当しているのでしょうか?

メイン業務であるらくらく健助の開発では、IE11のサポート終了に伴って推奨ブラウザをEdgeに切り替える際の動作確認を実施しました。Windows11環境下での動作確認は完了したので、 現在はAngularのVersionの最新化を対応しています。

品質を下げずにAngularのVersionを上げているのですが、2点問題がありました。
①公式ドキュメントに従って作業するとサービスが動かなくなる。②テストコードがないため、動くように修正したときの動作保証が画面を操作するしかないため容易ではない。
この問題を解決するために、まず動くものに対してテストコードを作成し、品質を担保しました。

品質を担保する手段がある状態でVersionをあげて、動くように修正。品質確認のためのテストをテストコードを使いながら実施することで、品質を下げることなくVersionを最新化できるようにしています。

 

ーー実際に入社してみて、JMDCの印象で変わったことがあれば教えてください。

想像していた通りで、ギャップに感じることはほとんどありませんでした。ただ1つ感じたのが、営業とエンジニアの適度な距離感です。営業とエンジニアの距離感は、仕事をする上でとても重要だと思っています。遠すぎると意思疎通が取れなくなるし、近すぎると気を遣いすぎることもあります(笑)

会社が大きくなると、どうしても営業とエンジニアの距離が遠くなりがちなのですが、JMDCは組織規模のわりに両者の距離感が近いです。営業の方からお客様が困っていることや求めていることを聞く機会が多いのはありがたいです。かといって、近すぎるわけでもなく、適度な距離感なのが働きやすいと思っています。

 

医療業界のIT化は確実に進んでいる

ーー藤本さんが医療業界を見てきたこの6年半の間で、IT化は進んできているのでしょうか?

徐々にではありますが、IT化は確実に進んでいます。私がケーアイエスに勤めていた2016年に、全国の病院から同じ症状の問診結果を集めて分析をしたときは大騒ぎでしたが、今ではIT技術によって医療データを集めることが浸透してきました。

そして、今度は集めたデータをどのように活用するのかという新たな壁にぶつかっています。IT化も進めつつ、その先の壁を乗り越えるための技術を磨いていきたいですね

 

ーー技術を磨くために、これから学びたい分野はありますか?

セキュリティ関連の勉強をしたいです。今、開発を担当しているらくらく健助では、お客様からデータを預かっているため、データ漏洩があってはいけないと日々、強く感じています。漏洩しないように守る措置をとることも大事ですが、漏洩しているのか、していないのかを適切に調べることも重要です。

そういったところを学んで、認定ホワイトハッカーの資格に挑戦するのもいいかなと考えています。お客様に信頼して契約していただくために、セキュリティ面でも100%の努力をしていきます。

 

ーー最後に、今後の目標を教えてください。

目の前のことを精一杯やるタイプなので、あまり先のことまでは考えていないのですが、今JMDCにとってのチャンスが来ていると思っています。というのも、新型コロナウイルスによって「日本の医療業界は、画期的で最先端なわけではない」と多くの人が気づき始めたからです。

徐々にIT化が進んでいるとはいえ、医療業界はまだまだ遅れている側面もあります。JMDCは「医療業界の課題をこのように変えていきませんか?」と未来のビジョンや的確な課題解決を提案できる会社です。自分も医療業界をより良くするために、常に提案をしていく働き方をしていきたいと思っています。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。
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