プロフェッショナルファームの歴代最年少パートナーがJMDCに入社

医療ビッグデータを活かした事業を幅広く展開しているJMDCには、魅力的な経歴や豊富な経験を持ったメンバーが所属しています。今回はコンサルティングファーム出身で、JMDCと同じヘルスケア業界の最大手企業での経験も持つコンサルタントにインタビューを実施。2022年7月にJMDCへ入社するまでに歩んできたキャリア、コンサルファームや他ヘルステック企業とJMDCの違いについて聞きました。

 

日系総合ファームで、史上最年少パートナーに

ーーこれまでに複数の企業を経験されていますが、新卒の就職活動ではどんな観点から企業を選んだのでしょうか?

学生時代は「あまり働きたくないけど、一定水準の給与がもらえる会社がいいな」という、今考えると仕事に対して舐めた考えを持っていました。残業の少なさと給与面を考慮に入れた結果、BtoBのメーカーを中心に就職活動を行い、ご縁をいただいた大手メーカーに入社しました。

この会社では、工場事業所で受発注業務を、本社では各事業所の損益管理などを担当しました。ただ今振り返ると、新卒の就活は自身の考えからして、大失敗だったと思います。実際に働いてみて、仕事がいかに生活の中で大きな割合を占めるかを思い知ったんです。今となっては当然ですが、1日のうち8時間をどう過ごすかはとても大事だと感じました。また、自分は飽き性なのでルーティン業務が向いていないことにも気づき、2年弱で転職を決めました。

 

ーーどのような条件で転職活動をしましたか?

新卒の時とは逆で、ハードワークな環境で、価値を出した結果が直接自分に還元されやすい業界がいいと感じ、コンサルティング業界を選びました。そのなかでも当時まだベンチャー気質のあった日系総合ファームに入社しました。

 

ーー具体的にはどんな業務を担当しましたか?

所属していたファームでは業界やテーマによるセクター配属がないワンプール制を採用しており、クライアント先は特定の業界に絞られていないため、幅広い案件を経験しました。特に多かったのは通信、ハイテクの業界の事業戦略策定・新規事業の伴走でした。デスクトップリサーチや定量分析はもちろんですが、実際に全国の営業所を回って所長さんに話を聞いて回ったり、震災の被災者の方々へソリューションを検討したプロジェクトでは、知り合いの知り合いといったツテを辿って当時仮設住宅のコミュニティの運営をされていたNPOの代表にインタビューすることもありました。クライアントの経営層の方々には、机上調査ではわからないような、泥臭く集めたリアリティのある情報に価値があると考え、現場に行くこと、生の声を拾うことを心がけていました。

 

ーー新卒の就活は大失敗とおっしゃいましたが、日系総合ファームへの転職はどのように振り返っていますか?

転職して良かったと思っています。3ヶ月から半年ほどで案件が変わることが多く、飽き性の自分にとっては常に刺激のある環境でした。端末の販売戦略を考えたと思ったら、翌日から自動車関連部品の販売管理システムを考える。そして半年後には突然、住宅設備のマーケティング手法を考えるような、目まぐるしい日々でした。クライアントの経営上、緊急性・重要性の高い案件が多かったのも、面白さを加速させる大きな要因でした。

様々なフェーズにおける新規事業立ち上げの伴走ができたことも良い経験になりました。要素技術をどう使うか考案する場合もあれば、事業計画を立てるところからご一緒することもありましたし、すでにあるプロダクトをどのように拡販するかを一緒に考える場合もあります。クライアントと伴走しながら新しい事業をリリースすることは楽しく、やりがいも感じました。通信教育の新しい商材や、翻訳AIを活用したソリューションのリリースに立ち会えたことは「自分はこんな案件に助力できたんだ」と振り返る思い出になっています。

スキル面でも大きな成長を感じられましたね。コンサルタントとしての基礎的な問題解決スキルはもちろん、マネージメント力、様々な関係者との利害調整・関係構築力などたくさんのことを学ぶことができました。史上最年少でパートナーに就くなど、結果が出せたのも良かったです。

 

ーー最年少でパートナーはすごいですね。入社から高速で出世するまでの経緯を詳しく教えてください。

そのファームでのキャリアはまずアナリストから始まり、パートナーまでは5段階ありました。私は第二新卒での入社でコンサルタントからスタートし、約5年でパートナーに昇進しました。

当時、私の次にパートナーへの昇進が早い方で10年程度だったと記憶しているので、スピード出世でした。間違いなく運が良かったのが大きな要因ですね。最初のプロジェクトで、戦略ファーム出身の恩師に出会えたのが大きかったです。その方の下で、常に期待以上のバリューを出し続けたことが、結果的には昇進につながったのだと思います。

正直さほど特別なことはしていません。多くの方は95点くらいで「もう十分」と手を止めてしまうんです。高い期待値を超えるために、当たり前のことを徹底的にやりきるイメージですね。今はもうそういった働き方は推奨されていませんが…

 

ーーなるほど。労働時間や成果に対するプレッシャーなどかなりハードだと思いますが、1社目との温度差に戸惑いはありませんでしたか?

もちろん最初は大変でした。入社後2週間ほど担当するプロジェクトが決まらず「俺、何もしてないぞ」と胃がキリキリしていました。いざプロジェクトに入っても、周りのメンバーに全くついていけないんです。知識量も、頭の回転スピードも全然違うので、言っていることが理解できませんでした。作成を頼まれた資料を懸命に作っても、中々期待値以上の品質が出せず、自分のタスクが遅延していく状態が1ヶ月ほど続いたんです。

ところが、プロジェクトの論点が変わったことがいいきっかけになりました。それまではIT分野の話が中心だったのですが、検討のフェーズがマーケティング寄りの課題に移ったんです。そこで、プロモーションに詳しい知人や専門性の高い人間にしつこくヒアリングしていった結果、プロジェクトメンバーの中で私が誰よりもその領域に詳しい状態になりました。問題解決と専門性両面のギャップという状態から、少なくとも専門性を身につけられた状態で議論ができるようになり、「問題解決ってこうやってやっていくんだ」という感覚を最初の1年ほどで磨きました。

変な話、コンサルタントは、短ければ数日でその領域の専門家並みにならなければいけません。突然「来週からある領域のDXのプロジェクトです。キックオフミーティングは5日後になります」と言われるケースもあるわけです。その領域について何も知らない状態から、1週間でクライアントと対等以上に議論できるよう、詳しくならないといけない。そういったスピード感でインプットをし価値を出していくのはもちろんハード。ただ、波に乗ってしまえば仕事は楽しいので、ハードワークを楽しみながら過ごしていました。

 

最大手ヘルステック企業で、年間セールスMVPを受賞

ーー5年勤めて成果も残した総合ファームから、今度は最大手ヘルステック企業に転職しました。背景を教えてください。

3つの理由でそのヘルステック企業への転職を決めました。1つ目が、ファームでパートナー職まで上がったことによってコンサルティング業界に対し、自分の中で1つの区切りがついたこと。2つ目がまた事業会社に戻って、自分で事業を回したいと思ったこと。特に、大企業よりも柔らかい部分が残っていそうな(メガ)ベンチャー企業を志向しました。3つ目が、給与面。コンサルティングファームと同程度の給与をもらえる事業会社はかなり限られていて、比較的給与水準の高いヘルスケア業界最大手の企業に入社しました。

 

ーーそのヘルステック企業ではどんな業務を担当して、どのような実績を残しましたか?

自社で運営する医療情報専門サイトでの動画コンテンツの配信、Web講演会のプロモーションの支援などデジタルマーケティング領域のご提案とチームマネジメントを担当していました。デジタルに特化したマーケティングもヘルスケア分野も初めてだったので、様々な気づきがありました。医師向けのデジタルマーケティングでの一番の特徴は、デジタルでありながらも、個人レベルでターゲティングができること。一般的なデジタルプロモーションでは個人を特定できませんが、医師は人数が限られるため、特定の個人へ直接プロモーションをかけることが可能な点が興味深かったですね。

結果的にその企業に在籍したのは短い期間でしたが、年間のセールスMVP受賞の実績を残すことができました。

 

ーー最大手ヘルステック企業の後は?

再び日系総合ファームに戻りました。ヘルステック企業では新しい事業領域やサービス開発に取り組みたいと考えていたのですが、予想以上に、サービス・組織・仕組みが完成されており、私の力不足もあって、新しい提案をしたり組織を変えていけたりする余地が限定的でした。ファームでは、製薬業界を中心に、マーケティング戦略策定や営業DXのプロジェクトなどを担当しました。

 

ーー日系総合ファームで3年勤めた後、2022年7月にJMDCへ入社。なぜJMDCへ入社したのでしょうか?

そのファームでまたバリバリ仕事をやっていくつもりだったのですが、シングルファーザーになるという人生の大きな転機があり、これまでと同じ働き方はできないということで、転職を考えました。自分の強みであるヘルスケアの分野で以前に在籍していた企業よりも組織が若く、変えていけるチャンスが大きい会社を探したなかで、JMDCへの入社を決めました。ファームと比べるとワークライフバランスの視点で柔軟な働き方ができる点も魅力的に映りましたね。

 

仕事と育児の両立

ーー現在の仕事内容を教えてください。

現在はコンサルティング部のマネージャーとして、製薬会社向けにデータを活用した課題解決を提案・デリバリーすること、チームをマネジメントすることがミッションです。特に私はソリューションの立ち上げ担当として、クライアント先に常駐するハンズオン型の支援を検討しています。クライアントチームの一員として、日々変わる課題に対し、仮説を立案するとともに、どのようなデータ・分析を通して仮説検証できるかを共に考えるようなサービスの形ができないかどうかを考えています。

 

ーーコンサルティングファームや在籍していたヘルステック企業とJMDCはどんな違いを感じますか?

対コンサルティングファームだと、やはりデータを持っている点が最も違います。プロジェクトの目的に合わせてアドホックに情報収集するコンサルティングファームと比べて、自社で特有のデータを持っていることは、独自性という観点と、データへの知見という専門性が大きな強みだと思います。在籍していたヘルステック企業は同じ業界ではありますが、事業領域自体が大きく異なります。マーケティング戦略の立案から実行を中心としているのがその企業で、データの販売とデータへの付加価値の提供をしているのがJMDCです。

前々職のヘルステック企業はとにかく定量的な評価にこだわる文化で、コストに厳しい会社です。どんな提案でも費用対効果を求められますし、効率化・高度化に向け常に高速でPDCAを回していました。もちろんJMDCも同じことを求められる部分もありますが、少なくとも今は一定のルールはありつつも自由度が担保されていて、「チャレンジしてみよう」という文化もありますし、PDCAを回して連続的に改善していくフェーズというより、まだこれからどうあるべきかをダイナミックに考えているフェーズでもあるように感じます。

 

ーーJMDCで働く魅力を教えてください。

クライアント企業の課題に対して、多くの割合で何でも提案できる点が面白いですね。課題解決が目的なので、変にソリューションのしがらみにとらわれず、提案の幅は無限に広がっています。データが付随することで独自な価値を発揮できるのも魅力です。今はまだないサービスでも、ニーズがあれば柔軟に対応する余地があるのも特徴で、これから新しいサービスをどんどん作っていける環境があります。

個々の状況によって働き方を選べるという点も、JMDCの魅力の大きな一つです。

JMDCはこれから組織が大きくなっていく会社なので、バリバリ働きたいと考えているコンサルタントの方に良い環境とも言えます。コンサルティングファームよりも断然大きな裁量で仕事ができると思います。逆に、ワークライフバランスをとった働き方ができる面もあります。私は今、子供が4歳で幼稚園への送り迎えをする必要があるため、フレックスタイム制によってそういった時間を確保できるのはありがたいですね。今はリモートワークを多めに出来ているので、社内の打ち合わせであれば、子供を横目に議論をしていることもあります。みなさんには事情も理解していただいているので、すごく助かっています。

 

話は全然変わりますが、自宅で私がWeb会議しているのをよく聞いているせいか、最近子供の口癖が私に似てきたことが少し心配です(笑)。1日に何十回も「なんで?」と聞いてきますし、この前、夕食の時には「つまりどういうこと?」と言われました。コンサルかよっていう(笑)

 

ーー最後に、今後の目標を教えてください。

まずは予算達成です。個人的には、キャリアというのは目の前のことをしっかりとやっていくことで築き上げられていくものだと思っているので、「こういうキャリアを築きたいから、こんな仕事ができるようになろう」といった逆算的なことは考えていません。目の前のミッションをしっかり達成し続けることで、更に大きなミッションを貰える、そうして自身のスキルも実績も付いていくものだと思います。(もちろん、最終的にやりたいことがある方はそれ自体素晴らしいことで、逆算的なキャリア構築自体を否定しているわけではありません)

 

あえて今の自分から大きな目標を言うならば、どの製薬会社でもストレスなくRWD(リアルワールドデータ)を活用できる世界観を目指したいです。これまでのデータ提供から付加価値の提供にシフトしている現在もその一端だと思いますが、そういった動きを加速させるとともに、別の形での活用促進、例えば人材育成、リソース提供、ITシステムの構築等、できることは山のようにあります。今後は、そういった様々な観点から提案やサービス開発をしていきたいと思っています。

 

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