COOからのメッセージ

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 【杉田 玲夢・略歴】

東京大学医学部卒。NTT東日本関東病院東京大学医学部附属病院での研修を経て、社会的課題に取り組む国内コンサルティング会社に入社。その後デューク大学ビジネススクールにてMBA取得後、ボストンコンサルティンググループ入社。患者によりよい医療をという想いの下、2015年株式会社クリンタル創業。2018年JMDCによる子会社化に伴い、COOに就任。 

 

日本の医療をなんとかして継続させたい

私はもともと医師として医療現場におりましたので、日本の医療の素晴らしさを感じることもあれば、残念な部分を感じることもありました。例えば、患者さんは皆保険なので、そこそこの医療費負担で十分な医療が受けられる一方で、多くの病院は赤字経営で国の補助金やこれまでの貯蓄でギリギリの状態で運営していたり、どこでもすぐに受診ができてMRI検査なども待機期間なく受けられる一方で、病院数も検査機器台数も明らかに過剰な状態になっており、過剰な医療や検査が行われていたり(CTMRIの台数は人口比でいえば世界で圧倒的に一位です)。

その中で、私が最も強く課題意識を持ったのは医療費の急増です。高齢化が進み、先進医療など医療の高度化も進んでいるので、医療費が増えていくのは自然な流れという面もあるのですが、この増加をできるだけ緩やかにしないと、毎年日本の財政が圧迫され続け、この素晴らしい日本のヘルスケアシステムが維持できなくなってしまいます。

米国のヘルスケアシステムなども勉強しているうちに、いつしか、なんとかして日本の医療費の削減に貢献できないかという想いが強くなりました。

 

医療費削減におけるJMDCのおもしろさ

その中で、JMDCに出会ったわけですが、データを用いて健康増進や予防啓発に取り組むという点、すごく面白いなと思いました。健康予防領域におけるサービスを提供している会社は、大企業もスタートアップも山ほどあって、それぞれサービスをみていると社会的、医学的意義はありそうな気はするのですが、実際にそのサービスを活用した結果の評価までできている会社はほとんどないです。結果としてどれほど健康になったか、日本の医療費にインパクトがあったか、というのがかなり分かりづらいです。

この点、弊社はレセプトというリアルワールドデータを保有しているので、実際の医療費や診断病名が分析できます。サービスの結果として、医療費がどう変わったのか、発症率がどうなったのか、ということを疫学的なアプローチで解析することができます。それは弊社の事業のユニークさであり、エビデンス重視の医療人としても非常に興味深いなと思っています。なんとなくよさそうなサービスではなく、医療費を何万円減らすことができるサービス、と示すことができるのです。これは画期的だなと思いましたし、知れば知るほどすごく意義深い事業だと感じています。

実際に例えば、製薬企業では、新しい薬を販売する前に、その新薬によって医療費がどれほど減らせるかを分析するHTAhealth technology assessment)という制度があるのですが、弊社のデータはその際のデータとして活用されたりしています。

 

採用への想い

弊社に入ってきていただける方は様々です。医療に想いの強い方もいますし、ビッグデータ分析に興味を持たれて入ってくる方もいます。エンジニアの方で社会的意義のある開発や自社サービス開発がやりたくて入ってくる方もいますし、コンサル出身者もいます。経歴や転職の経緯は本当に多様です。

ただ、リアルワールドデータという事業の新しさと、企業として急激に拡大しているフェーズであることを考えると、そういう変化や革新が好きな人が集まっている気がします。新規事業も数多くあります。組織もまだまだ流動的です。一人の本気で大きく事業を進めることもできます。

 弊社の何かしらに対する想い、業務における柔軟性や積極性を持った方、弊社のこれからを担っていただける方、ご連絡いただけると嬉しいなと思っています!