挑戦が当たり前。手を挙げれば任せてもらえるJMDCの「権限移譲」とは

ヘルスビッグデータとICTを活用し、ヘルスケア領域で幅広い事業を展開するJMDCでは、キャリア入社をして活躍するメンバーが多く在籍しています。今回はコントラクトMRとして複数の大手製薬企業を経験した後、JMDCへ入社した武者さんにインタビューを実施。転職した理由や入社して数年でマネージャーを任されることになった背景などについて伺いました。

 

<プロフィール>
武者 英介(むしゃ えいすけ)株式会社JMDC 製薬本部 コンサルティング部(PHC) マネージャー
2020年よりJMDCに参画し、セールス部(PHS)の一員として製薬会社向けにヘルスデータの提案営業を担当。2022年にセールス部とコンサルティング部(PHC)の統合により、コンサルティング業務に従事し、その後マネージャーに就任。

 

JMDCの保有するデータの深さに興味を持ち転職を決意

――はじめに武者さんのご経歴について教えてください。

新卒でファクトリーオートメーション機器を取り扱う商社で営業として約3年間勤務をした後、CSO事業を行うヘルスケア企業で、コントラクトMRとして約8年間働きました。MRとして複数の大手製薬企業を経験したことで、製薬の文化や薬剤の知識を得られましたね。

当時の出来事で印象深かったことは、これまで蓄積してきた医師ごとの情報を並べて見えてきた医師コミュニティに着目して、新たに講演会などのプロモーション企画に取り組んだことです。成果として、新たな医師に自社製品を採用いただいたり、それまで関係性が薄かった医師から気軽にお声がけいただけるようになりました。

 

▲当時作成していた医師の相関図イメージ

 

――JMDCとはどのような出会いだったのでしょうか。

実はJMDCのことは前職のMR時代から知っていました。製薬会社の売上データや薬品のシェアデータを一部利用していて、そのなかにJMDCから提供されているデータがあったんです。JMDCに入社する前は、「どうしてこのような深いデータまで分かるのだろう」と興味を持っていました。

元々、MR活動のプロモーションコードが厳しくなり、提案や企画などの自由度が低下していたことから今後もMRを続けていくか悩んでいました。そんなときに、JMDCに先に転職した前職時代の同僚に、たまたま話を聞く機会があり、JMDCで働きたい気持ちが強くなったことを覚えています。その後、JMDCに絞り転職活動を行い、2020年1月に転職しました。

 

――JMDCに入社してからはどのような役割を担ってきたのでしょうか。

JMDCに入社した当初はセールス部(以下、PHS)に配属され、前職の知見を活かしながら製薬会社のマーケティング部門を中心にヘルスビッグデータの提案営業をしていました。保有するヘルスデータそのものを提供したり、顧客の要望に合わせて要件定義し、必要なデータに加工して納品をしていました。

その後、2022年4月にPHSとコンサルティング部(以下、PHC)が統合し、業務内容も営業からコンサルティングにシフトしました。最初のキャッチアップは大変でしたが、当時の上長である野本さんからコンサルティングのノウハウを吸収し、顧客視点での課題解決思考やデータの本質理解を高めることで顧客のためになる提案スキルを身につけました。そして2023年4月から、PHCのマネージャー業務を担っています。

 

権限移譲をきっかけに「ボールを拾うこと」が当たり前に

――会社からどのような点が評価されて、マネージャーにキャリアアップできたのでしょうか。

現在上長、加納さんに確認をしたところ「アジャイル型で進められるようにチームメンバーをサポートできること。個々レベルの上昇により、マネジメントするにしても事業理解、顧客理解が深くないとマネジメントすることが難しくなってきている。その点、社内外問わず様々な理解がある」という点が会社から評価されていると伺いました。PHCでのアジャイル型とは、顧客目線で最も有益な手段を個々で考え、提案及びクロージングまで行うことを指します。JMDCに入社後、様々なプロジェクトを経験して、社内外の理解が深まりましたし、同時に他メンバーのサポートも積極的に行ってきたことで、マネージャーとしてアジャイル型を推進するスキルを伸ばせたと思っています。

 

ーーマネージャーにはチームメンバーがアジャイルで進められるようにサポートすることを求められているのですね。武者さんは積極的にプロジェクトにも参画してきましたが、マネージャーに成長できたきっかけについても教えてください。

前提としてJMDCには自分でボールを拾いに行く組織文化が根付いていて、多くの挑戦ができる環境があります。その中で私自身が特に成長できたと感じている3つの経験をご紹介します。

 

1. 「レセプト×PRO」プロジェクト

1つ目は、入社1年目の2020年10月に参画した「レセプト×PRO(Patient Reported Outcome)」プロジェクトです。

このプロジェクトは、製薬会社に対して半年以内に「レセプト×PRO」のサービスを用いて、何かしらの売り上げに貢献することがミッションでした。当時の課題としては、製薬会社向けにJMDCとしてまだ「レセプト×PRO」サービスのお取引がなかったことから、お客様に具体的な対象者のボリュームをイメージをしてもらえていないことでした。レセプトと紐づけ可能なPROの結果がどの程度見込めるのかがお客様はもちろん、弊社としてもイメージができなかったのです。

そこで、JMDCが主体となり、トライアルでリサーチを実施し、その結果をもとにウェビナーを開催することにしました。その施策が見事にはまり、結果的に50社以上の製薬会社がウェビナーに参加し、そのうち2件の受注に成功しました。

この施策実施時には私自身はメンバーという立場でしたが、企画、ターゲット選定、リサーチの内容などプロジェクト全般における意思決定を当時の上長から任せてもらうことで、自らボールを拾って裁量を持ちプロジェクトを完遂することができました。JMDCが主体となりリサーチを実施すると、回答者にインセンティブが発生するため、初期費用もかかってしまうのですが、その点も快く承諾していただき、自由に任せてもらえました。

また、普段は関わりの少ない「レセプト×PRO」サービスを運営する他部署のメンバーなどと協業ができた機会だったため、スムーズな仕事の進め方や連携方法についても考えることが多くあり、私自身も大きく成長するきっかけになりました。

 

▲当時のウェビナーで投影したスライド一例

 

2. PHSのチームリーダー

2つ目は「PHSのチームリーダー」としての経験です。

先ほどもお話しした「レセプト×PRO」プロジェクトの実績や、個人としての営業成績が評価され、上長からPHSのチームリーダーを任せていただきました。当時のPHSは全体で(上長2名を含み)10名の組織で、それを2つのチームに分けました。私はそのうちの1つのチームリーダーとして、4名のマネジメントを担当していました。

当時PHSとして、目標数字の正確な進捗率がわからないことが課題にありました。例えば、四半期や半期などの締めタイミングで目標達成ができていると思っていたのに、実は達成していないなどの事態が発生していたのです。原因はSalesforceへの誤入力でした。人が入力するのでどうしても発生してしまう現象のため、その原因を解決するべく、期末には毎日チーム内で報告する場を設けました。この施策を取り入れた結果、PHS全体の目標達成に併せて私のチームでは106%の達成率を実現できました。

チームで報告する場を設けたことで、Salesforceの誤入力がないかその場で確認し目標に対して「あといくら」が共有できる、案件の見込み角度が共有できる、チーム内で残りの数字を共有することでメンバー自身の売上が部全体の目標にダイレクトで反映する実感を得られる、など様々な効果がありましたね。

また、見込み角度が低いと思われていた案件の詳細を聞いてみると、実は可能性がありそうなどと気付きを与えられる場にもなりました。各々が最後まで諦めず粘り強く当事者意識を持ってやりきってくれたことはチームとしてとてもよかったと思います。

このチームリーダーの経験を通じて、私自身それまでは1人の営業マンとして個人成績を重視して働いていた視座から、チームや部署全体を見て最適な行動を考えられるようになり、大きく成長できたと感じています。また、チーム一丸となって目標達成を目指す楽しさをこの経験で覚えましたね。

 

3. PHSとPHCの統合

3つ目は「セールス部(PHS)とコンサルティング部(PHC)の統合」です。

前述の通り、2020年にセールスとして入社をし、2年目の2022年4月にPHSとPHCが統合したことで、営業からコンサルティングへと業務の幅が広がりました。この統合により、特に2つのスキルを高めることができ、提案の「質」が向上したと感じています。

1つ目は、「顧客課題を意識するスキル」です。営業からコンサルティングへ移行したことで、顧客に提案する際にこれまで以上に顧客に深く入り込み課題をヒアリングして提案書を作成するようになりました。また、当時の上長がコンサルティングファームの出身だったため、顧客に寄り添った提案思考など多くを学ぶチャンスがありました。

その結果として、同じ型で動いていた営業スタイルから、顧客課題をより意識した個別提案ができるようになりました。

2つ目は、「データの本質を理解するスキル」です。営業時には、自社が保持するローデータに直接触ることはありませんでしたが、コンサルティングとの統合によりローデータに触れることが増え、データ自体が何を意味しているのかを理解するようになりました。例えば、それまではデータを全体の群間として見ていたものを、ローデータを見ることで個別の病気などのN1データとして認識することができるようになりました。

その結果、顧客から“特定の病気の患者データが見たい”といった要望が出た際には、群としてのデータのみならず、個別データを抽出し、実際の受診行動等を含めて提案書に盛り込めるようになり、提案の幅や深さを出せるようになりました。

また、この際にも上長から権限移譲をしていただき、顧客のためになることであれば自由に提案をして良い環境だったことも、提案の「質」を高められた背景だと感じています。

 

▲PHS時代のアウトプット(スライド資料一例:Before)

▲PHS時代と比較してアウトプットの質が向上(スライド資料一例:After)

これらの3つの経験に共通することが「権限移譲」です。これまでの全ての上長から権限移譲をしていただき、ボールを拾いに行くことが当たり前にできるようになりました。また、権限移譲だけではなく、何かあれば「最終的な責任は持つ」と言っていただけていたため、安心感を持って仕事を進められました。

 

――3つの経験を通じて成長した結果、どのような変化がありましたか?

顧客と対等に会話ができるようになり、意思決定のシーンが増えると同時に正しい意思決定ができるようになりました。

もともとMRの仕事をしていた期間が長かったこともあり、顧客と対等な関係を築けていませんでした。というのも、MR時代は提案先が医師となるため、丁寧な対応が必要だったからです。そのことをリアルワールドエビデンス事業部部長の寺島さんに相談したところ「データに関してはJMDCの方が詳しいのだから、顧客と同じ目線で対等に話すべき」とアドバイスをもらい、確かにその通りだと思って、顧客との接し方を改めて考え直すきっかけになりましたね。

それから仕事を進めるうちにデータの知見に深みが増し、顧客と同じ目線で話ができるようになりました。分析の目的やアウトプットの出し方などを一緒に考えて作る感覚で接することができるようになったのです。

具体的には、入社当時から現在も担当している顧客とのエピソードがあります。以前はその顧客からは「費用が変わらないのであれば細かいものも全部出してほしい」と要望をいただき、帳票を大量に納品していました。しかし、帳票の枚数が増えると抽出の工数がかかりますし、アウトプットを作成する工数もかかってしまいます。

それから顧客とは対等に会話ができるようになり、いまでは顧客から「このデータを出したい」と言われたときには、その数字はどのような目的でどのようなアウトプットにして活用する予定なのかを確認しています。こうしたヒアリングを元に、必要なデータをクリティカルにお出しできるようになりました。

対等に会話をすることで、顧客から信頼される関係性を築けたと思います。以前は顧客からの連絡内容は「指示」でしたが、現在は「相談」に変わっています。取引先という関係ではなく、パートナーとして認識してもらえるようになりました。

顧客と対等に会話するためには、自分に自信を持つことが大切です。データを取り扱うことに関して、JMDCは非常に多くのデータを保有しています。特に保険者由来のデータベースは、業界でもトップのデータサイズです。さらに、レセプト由来のデータや医療機関から取得したカルテ由来のデータ、パーソナルヘルスレコード(PHR)と呼ばれるデータまで幅広く扱っているため、自信を持って顧客と接することができます。

 

▲2024年3月期 通期決算説明会資料より抜粋

 

――JMDCにはボールを拾いに行く文化があると仰っていましたが、武者さんが最近ボールを拾いに行ったエピソードを教えてください。

現在、ゲノムデータを新たに取得するプロジェクトのマネージャーとして業務を進めています。新しいことにチャレンジしたいと思い、上長に「何か過酷(居心地の悪い)な環境に身を置きたいです」と相談をして、プロジェクトに参画しました。

 

▲期初に抱負を語った際のスライド資料一例

このプロジェクトでは、JMDCがこれまで扱ったことのないゲノムデータを新規で取得をする案件になります。社内調整に難航した部分もありましたが、自分から積極的にボールを拾い、社内の関係者と調整を進めて無事リリースができました。

この経験も自らボールを拾いに行かなければプロジェクトに参画できなかったですし、プロジェクトも完遂できなかったかもしれません。JMDCには様々なボールが落ちていて、積極的に拾っていけばチャンスに巡り会える環境だと日々実感しています。

 

チームで一体感を持ち目標数字を達成する

ーーメンバーからマネージャーに昇格後、仕事内容にどのような変化がありましたか。また、マネージャーとして会社からどのような期待をされているか教えてください。

マネージャーになってからは数字目標の達成と、それを実現するためのメンバーのサポートが主な役割になりました。私のマネジメントスタイルは、各メンバーをできる限りサポートしながらそれぞれが得意な分野をさらに伸ばしていくスタイルです。そのために、各メンバーと1on1を行ったり、普段からアドバイスをする機会を意識的に増やしています。上長だった野本さんからはマネージャーを引き継いだときに、チームのモチベーションを保ったまま、数字目標を達成してほしいと言われています。

また、会社からは私独自のチームマネジメントをして、売上貢献を期待されています。この点も「権限移譲」だと受け取っていて、私なりのマネジメントを実施しています。例えば、各メンバーの日報にその日の業務量や心持ちを天気予報で表現してもらい、それぞれが抱えている案件の重さなどを日々理解するようにしています。コンサルティングの業務上、1人に案件の加重がかかってしまう事があり、そのような状態をできる限り解消するために、天気予報を用いて、チームとして1つの案件をサポートするなど、協力体制をより強固にできるようにしています。

 

▲チームメンバーのモチベーションを天気予報で管理(Slackでのやりとり)

 

――武者さんが今後チャレンジしていきたいことを教えてください。

楽しみながら仕事をすることを追求していきたいです。楽しむとは個々人の解釈があると思いますが、私にとってはチーム全体での一体感を感じながら目標数字を達成することが「楽しい」になります。この感覚をチームメンバー全員で共有し、それぞれが認識しながら仕事を進めていければ良いと思っています。

組織として目標達成は欠かせません。そのためには、メンバーが協力し合いながら一緒に目標に向かって進んでいくことが大切です。それがチームの一体感を生み、やりがいにもつながると考えています。

また、私自身マネージャーとしての経験が浅いため、自分が目指す理想像を描き、新たなことに積極的にチャレンジしていきたいです。そして、将来的にはJMDCのグループ会社で社長を任せられるようになりたいです(笑)。

 

ーー最後にJMDCへ入社を考えている方へのメッセージをお願いします。

私がJMDCに入社して一番驚いたのは、一緒に働くメンバーがみんな素敵なことです。これはJMDCのミッション達成に向けてみんなが同じ方向に進んでいるからだと思っています。その背景もあり、信頼をして権限移譲をしてくれているのだと思います。

「楽しく仕事をする」「自分のことを変えたい、進化したい」という気持ちがある方とぜひ一緒に働きたいと思っています。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。
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