プロダクトから社会を変える:新卒PdMが語るJMDCの強みと魅力

 

多種多様なヘルスケアデータを有し、すべての人がよりよい医療を受けることができる環境の実現に向けて、事業を推進するJMDCには、様々なバックグラウンドを持ちながら、志を同じくするメンバーが集まっています。今回は、2022年に新卒で入社した西留さんに、入社を決めた理由や現在の業務についてお話を伺いました。学生時代はロジカルシンキングのゼミに所属し、複数の長期インターンシップに参加するなど、幅広い経験を積み、サービスの企画・開発に携わりたいと考えていたそうです。最終的にJMDCを選んだ決め手は、「企画職として成長の機会が豊富な環境」と感じたこと。入社2年目から企画業務に携わっている現在の役割やこれまでの歩みについてお話しいただきました。

 

<プロフィール>
西留 翔陽(にしどめ しょうよう) プロダクトビジネス本部 ヘルスケア企画部 
京都大学 経済学部卒業後、「健康で豊かな人生をすべての人に」を実現するというビジョンに共感し、2022年4月に新卒3期生として入社。入社後は、インシュアランス本部 ビジネスプロデュース部にて、主に保険会社への営業・分析支援業務に従事。2023年6月より、同本部プロダクト推進室に異動し、PHRアプリ受託開発プロジェクトの企画業務や、自社プロダクトのプロダクトマネジメント業務に従事。2024年8月より、プロダクトビジネス本部に異動し、Pep Up開発チーム(運用/数値改善チーム)でプロダクトマネージャー(以下、PdM)を務める。

 

就職活動の軸は「サービス企画・開発に携われるか」

ーーまずは西留さんの学生時代について、教えてください。

塾講師のアルバイトや、大学1年生から始めたWebマーケティングの長期インターンシップなど、学業以外にも積極的に挑戦した学生時代を過ごしました。また、大学ではロジカルシンキングを学ぶゼミに所属し、毎週ディスカッションを行うほか、大学近くの店舗の課題解決にも取り組んでいました。例えば、「コインランドリーの利用者数を増やすにはどうすればよいか?」といったテーマで施策を考え、提案するなど、実践的な経験を積む機会が多くありました。

 

ーーそこからどのような形で就職活動を始めましたか?

大学2年生の冬頃から就職活動を意識し始めましたが、当初は「やりたいこと」が明確に定まっていたわけではありませんでした。そのため、コンサルティングファームやネット系企業、人材業界、デベロッパー、メーカーなど、幅広い業界の説明会やインターンシップに参加し、自分がどのようなことに興味や関心を持てるのかを模索しました。また、多くの社会人の方とお会いし、キャリアや仕事の話を伺うことで、自分の将来像について考えるきっかけを得るようにしていました。

 

ーー所属していたゼミも含め、周囲はコンサルティングファームに進む方も多い環境だったかと思います。そのなかで、なぜ事業会社への就職を希望されたのでしょうか。

さまざまな方のキャリアや仕事の話を聞くなかで、次第に事業やサービスの企画・立ち上げに携わりたいという思いが強くなりました。コンサルティングファームでは、クライアントに企画案を提案した後、プロジェクトが終了してしまうケースも多いと感じ、それよりも事業会社でアイデアの検討段階から企画に関わり、開発・サービス提供・効果検証まで一気通貫で携わりたいと考えました。

一方で、新卒でいきなり企画に携わるチャンスは限られていることも理解していたため、実績を積む目的で大学3年生の春から大手通信企業の事業開発部で長期インターンシップを始めました。自分自身が本当に企画に興味を持てるのかを確かめる意味でも、この経験は非常に貴重だったと感じています。

 

ーー長期インターンシップでは、どのような経験をされましたか?その中で感じたことも教えてください!

リサーチ業務や新規事業の企画に携わるなどの経験を積みました。新規事業の企画として、ある技術を応用して事業化できるか検討することに取り組んでいたのですが、その過程において仮説を立てた上でアカデミアの方々に意見を伺ったり、ユーザー側のニーズ調査を行う等、正解のない中で試行錯誤しながら進める必要があり、初めての経験に悪戦苦闘しながら取り組んだことを覚えています。

最終的にインターン期間中に事業化には至らず、事業を立ち上げることの難しさを痛感しました。悔しさもありましたが、ゼロから事業をつくる面白さを実感し、「このような仕事に取り組むことで、大きな達成感ややりがいを感じられる」という経験を得ることができました。



より多くの成長機会・チャンスを求め、医療・ヘルスケアを選択

ーー「事業会社」と一言に言っても多くのドメインがあるなかで、どのように業界を選ばれたのでしょうか。

事業会社に絞って幅広く話を聞く中で、最初に「面白そう!」と感じたのがエドテック(Education×Tech)の領域でした。「なぜそう感じたのか?」と自分の中で深掘りをしていくと、自分自身が課題やニーズを身近に感じているからではないかという仮説にたどり着きました。私は地方出身のため、医療や教育の分野で都市部との格差を生活者として実感していたことが大きな要因だったのだと思います。

世の中にはさまざまな課題がありますが、仕事を通じてより大きなインパクトを残せるか、意義や価値を感じられるかが、自分のモチベーションにつながると考えていました。そのため、「社会課題としての大きさ」と「自分ごととして捉えられるか」という観点から、教育だけでなく医療の分野にも強い関心があることに気が付き、最終的にエドテックとヘルステック(Healthcare×Tech)の2つの業界に絞ることにしました。

 

ーー最初から医療・ヘルスケアへの関心が強かったわけではないんですね。その中で最終的にJMDCに入社を決めた理由は何ですか?

「サービス企画・開発に確実に携われる環境に身を置きたい」
これは私が企業を選ぶ上で大切にしていた軸のひとつでした。そのためには、企業とその事業が成長していること、そして企画に挑戦できる機会が豊富にあること が重要だと考えていました。

2つの業界を比較する中で、ヘルステックは少子高齢化の進行、医療費の増加、デジタル技術の進化を背景に、今後さらに成長が期待される領域 だと思いました。特に日本では高齢者人口の増加に伴い、医療の効率化や予防医療の推進が急務となっており、それを支えるヘルステックの需要はますます高まると考えました。さらに技術革新が進むこの分野では、新たなサービスが次々と生まれ、挑戦の機会も多い。その変化の中で、自らも成長し続けながら、より大きな価値を生み出せる と感じ、ヘルステックに絞る という決断をしました。

その上で、JMDCの掲げる「健康で豊かな人生をすべての人に」というビジョンに共感したこと、さらにヘルスビッグデータを活用した独自の価値・サービス創出に携われると感じたこと が、入社の決め手となりました。実際に企画に携わる中で、当時の自分が感じたことは間違いではなかったと確信しています。また、新卒が少数精鋭の環境だからこそ、ポストやチャンスを多く得られる と考え、JMDCへの入社を決めました。

 

ーー新卒が少ない環境に不安を感じる方も実は多いんです(笑)。新卒3期生として入社することについて、西留さんは当時どのように感じていましたか?

会社の規模や採用人数が大きければ大きいほど、自分の役割が見えにくくなると感じていたので、その点に関しては不安はありませんでした。むしろ、一人ひとりをしっかり見てもらえる環境だと思いましたし、実際にその通りでした。

 

1年目から業界拡大プロジェクトに挑戦!ヘルスケアデータで切り拓く新市場

ーー新卒で入社してからこれまでの経験を教えてください。1年目はどんな業務を担当しましたか?

入社後、2週間の研修を経てインシュアランス本部 ビジネスプロデュース部に配属されました。ビジネスプロデュース部は、主に保険会社向けの事業開発、営業、プロジェクトマネジメントをリードする組織で、私はビジネスプロデューサー・営業としてクライアントの課題解決に携わりました。具体的には、「JMDCの医療データを活用して、新しい保険商品を一緒に開発しませんか?」といった企画提案や、システム開発の提案を行いました。提案内容の検討から資料作成、クライアントへの提案までを一気通貫で担当し、受注後はデータ分析支援などのデリバリー業務にも関わりました。

私が新卒1年目で携わったプロジェクトの中でも特に印象深いのが、JMDCのデータやサービスを他業界へ展開する「業界拡大プロジェクト」です。当時、所属部門のメインクライアントは保険業界でしたが、それ以外の領域(小売・食品など)にもヘルスケアデータを活用できる可能性があると考え、役員を含む各領域のエキスパートが参画して取り組みを進めていました。プロジェクトの始動段階では、アイデア検討や提案活動を繰り返しながら、どの業界にどのようなニーズがあるのか探ることからスタートしました。そうしたなかで私も、他業界の市場調査、JMDCデータを使ったサンプル分析、提案資料の作成など、プロジェクトの重要なタスクをいくつも任せていただきました。

結果として、当時提案活動をしていた複数の企業と、実際にJMDCデータやサービスを導入する案件が生まれたことは大きな成果の一つです。1年目ながらも、新たな業界へのビジネス展開に直接貢献できた経験は私にとって大きな財産となりました。また、JMDCの強みであるヘルスケアデータとその活用ノウハウを最大限に生かして、新たな価値を創出できる可能性を実感したプロジェクトでもありました。決まった商材を販売するのではなく、クライアントごとに最適な提案を考える必要があったため、長期インターンシップで培った「正解がない環境で動く力」が大いに活かされたと感じています。

 

ーー最初はビジネスプロデューサー・営業として配属されたのですね!その経験から得られたことはありますか?

医療データにはどのような種類があり、どのように活用されているのか。そして、クライアントにはどのようなニーズがあるのか。これらを実際に提案を通じて学ぶことで、データの持つ力を深く理解する機会になったと感じています。

また、プロダクトやサービスの企画・開発においては、それをどのようにマネタイズするかが非常に重要です。実際にサービス企画・開発に投資するクライアントのニーズを直接知る機会を得たことで、マネタイズの手段をより広い視点で考えられるようになりました。この経験がなければ、現在の企画業務において検討の幅が狭くなっていたと感じます。

 

正解のない領域に挑む。入社2年目で新規プロダクトのプロダクトマネージャーへ

ーープロダクト企画にはいつ頃から携わることになったのでしょうか。

2年目の6月にインシュアランス本部内のプロダクト推進室へ異動し、PdMとしてのキャリアがスタートしました。先ほどお話しした通り、入社前から「事業やサービス企画・開発に携わりたい」という希望を持っていたため、選考フェーズや入社後の1on1でも継続的に伝えていた結果、1年目の実績が評価され、希望するポジションにアサインいただいたと伺っています。

最初に携わったのはPHR(Personal Health Record)アプリの受託開発プロジェクトでした。このプロジェクトでは、プロダクト全体の方向性や承認はプロダクトマネージャーが担っていましたが、私は機能単位で仕様をゼロから考え、決定する役割を担当しました。具体的には、アプリの画面設計、機能仕様の策定、デザイン案への落とし込みまでを主導しました。

その後、異動から半年ほど経ったタイミングで、JMDCのデータを活用した健康行動レコメンドプロダクト/サービスの新規プロダクト化に向け、PdMとしてプロダクトマネジメント業務を担う機会を得ました。一つ目のプロジェクトとは異なり、PdMとして自ら意思決定を行う立場となりました。

 

ーープロダクト企画に異動後、半年で新規サービスのPdMを担ったというのはすごいスピードですね!大きな挑戦になったかと思いますが、ご自身ではどのように感じていますか?

初めてのPdM業務であることに加え、新規プロダクトの立ち上げということもあり、正解のない領域での大きな挑戦でした。レコメンドモデルの開発からAPIの実装、画面デザインまで、エンジニアやデータサイエンティスト、デザイナーと連携しながら開発を進めました。1年目のビジネスプロデュース部時代にJMDCデータに直接触れ、理解を深めていたこともPdMの業務に活きていました。また、時にフィードバックや意見をもらいながら、ビジネス面と技術面の両面から考えて意思決定を進められたことは貴重な経験になりました。

 

自ら創り出し、周囲を巻き込む世界へ。大切なことは、自ら手を動かし形にすること。CPOを始め、経験豊富なスタートアップ/ベンチャー出身者に囲まれる環境で得られるものとは?

ーー現在携わっているプロジェクトについて、教えてください。

現在は自社PHRサービス*「Pep Up」に関するPdMを担っています。Pep Upを開発するチームはいくつかあるのですが、私はそのなかで運用改善やPep Up上での広告/販売やリサーチ等のサービス開発、プロダクトマーケティングチームに所属をしています。

*PHRサービス:個人が自分の健康や医療に関する情報(PHR)を保存・管理して、予防や健康づくりに役立てるサービス

 

ーーPdMとは、どのような役割を担っているのでしょうか。

PdMは、プロダクトのビジネス戦略を策定し、その具現化のためのロードマップ策定から開発、運用までを統括する役割を担います。単なるプロジェクト管理者ではなく、市場やユーザーのニーズを捉えながら、開発テーマや仕様を決定し、多くのステークホルダーと密にコミュニケーションを取りながら最適なプロダクトの創出に向けてプロジェクトをリードしていきます。まさにプロダクトの経営者として、事業成長を見据えた意思決定が求められていくポジションです。

 

ーー仕事をする上で大事にしていることを教えてください!

まず、PdMとして最も重要なのは、プロダクトを通じて提供する価値を明確に定義し、それを継続的に実現し続けることだと考えています。チームの開発における意思決定を担う立場として、「何を作るのか」「どのようなミッションを持つのか」を自ら意思を持って決定していく必要があります。一方で、私自身はエンジニアやデザイナーの経験があるわけではないため、意思決定の根拠を丁寧に示すことを常に意識しています。

またスペシャリストとスムーズに会話ができるよう、日々キャッチアップを続けることも大切だと考えています。幸い私の周囲には、CPOの倉岡さんや上長である佐野さん、堀田さんなど、経験豊富な中途メンバーが多く、スタートアップやベンチャー出身の方々が集まる環境があります。それぞれ異なる強みを持っており、限られた時間とリソースで、何を優先すべきか?という視点やプロダクトの成長に直結する意思決定の思考法など、ビジネス視点を持った主体的な意思決定力が身につく環境だと感じています。

そして、もう一つ大事にしているのは、受け身にならず、自ら機会を掴みに行く姿勢です。自分から動き、学び、挑戦することで、より良いプロダクトを生み出せると考えています。

 

▼CPOの倉岡さん、上長の佐野さん、プロダクト開発の責任者 小迫さんのブログもぜひご覧ください

 blog.jmdc.co.jp

 

ーー最後に今後取り組みたいことや目標について、教えてください。

ヘルスケアサービスを通じて、より多くの人が「健康」に関心を持つ社会を実現したいと考えています。JMDCでPep Upやその他のヘルスケアサービスのプロジェクトに携わる中で、未病の方々に行動変容を促し、健康維持・向上につなげることの難しさを痛感してきました。しかし、医療費の抑制や健康寿命の延伸には、この課題へのアプローチが不可欠です。そのためにも、人々が「健康」に関心を持ち、小さな健康行動を一つでも実践できるようなサービスを創りたいと考えています。JMDCのデータを活用することで、行動変容を促しやすい介入方法を設計し、エビデンスに基づいたコンテンツを組み合わせることで、その実現が可能だと信じています。さらに、これまで培ってきた医療データの活用やプロダクト開発の経験を活かし、より多くの人に届くヘルスケアサービスを提供していきたいです。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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