社員インタビュー:2022年度新卒・大久さん

簡単に自己紹介をお願いします。

新卒3期(22卒入社)、製薬本部 コンサルティング部の大久 敬子です。私は大学の看護学部を卒業したのちに一度看護師として就職したのですが、3年間働いた後に仕事を辞めて公衆衛生大学院(SPH)に入学し、今年3月に卒業して4月からJMDCに新卒就職しました。どうぞよろしくお願いいたします!

 

看護師になろうと思ったきっかけは何ですか?

母が看護師をしており、その影響で将来は医療従事者として働きたい!と小さい頃から漠然と思っていました。具体的に看護師になろうと決めたのは、高校の時に参加した一日看護師体験がきっかけです。看護師さんに半日ほどついて回ったのですが、足浴をしながらリラックスした患者さんの話に耳を傾けて、仕事上で必要な情報収集をしている様子が非常に印象的でした。医療従事者の中でも、患者さんの一番近くにいる存在である看護師の仕事に魅力を感じ、将来看護師になるために看護学部に行こう!と決意しました。

 

看護師として働いていたのに、公衆衛生大学院に進学したのはなぜでしょうか?

小さい頃から医療従事者になりたかったですし、看護師として仕事をすることが憧れだったので、大学卒業時は看護師になる以外の選択肢はなかったです。体のことも看れるし心のケアもできるような看護師になりたいと思い、がん専門病院に就職しました。

働く中で、公衆衛生大学院に行きたいと感じた理由は2つあります。

1つ目に看護師の仕事は大好きでしたが、良い看護実践を行うことによる影響については手術や薬の効果などと比較して、しっかりと数値化できていないことが課題であると感じていました。看護実践に関わらず、介入の効果を誰もが納得できる尺度で評価できるようになるために、まず疫学や統計学を学ぶ必要があると感じました。

2つ目に、病院でただ患者さんが来るのを待っているだけでなく、病院に来る前の患者でない人々に関してもアプローチをしていく必要があるのではないか、と働いている中で感じました。公衆衛生学は、"Protecting Health, Saving Lives- Millions at a Time.(米国ジョンズホプキンス公衆衛生大学院のビジョンを引用)"がモチベーションの根底にある学問なので、病院の中で働いている時に感じていたことと公衆衛生学が目指すものが一致したことで大学院受験に踏み切れました。

 

公衆衛生大学院での学生生活はどうでしたか?

コロナ禍で対面での授業が1度も実現できなかったのは残念でしたが、それでも本当に学びが多くて楽しい2年間でした。コロナ第一波の真っ只中に入学したので、入学後に公衆衛生の学生としてコロナ禍の保健所で支援活動をしたり、未曽有の感染症に直面している今だからこそ体験できたことも多くありました。また、専門職大学院でしたので、医師や看護師など医療従事者として働いていた方や、製薬企業やヘルスケア企業での勤務を経て入学する方も多いです。また医療系学部の出身だけにとどまらず、法学部、獣医学部など多様なバックグラウンドを持つ学生が集まっていたため、看護師として働いていた時よりも視野が広がりましたし、知識の幅もぐっと広がりました。

 

在学中はどのような研究をしていましたか?

修士1年目の7月に臨床疫学・経済学研究室に配属希望を出し、秋頃からDPCデータべースを用いた臨床疫学研究にチャレンジしました。がん薬物療法を行う中で日常的に行われている手技について、合併症悪化との関連をみるという内容で修士論文を書きました。

余談ですが…研究室ではJMDCのデータベースを使って研究をしている先輩や同期がたくさんいまして、就活を本格的に始める前からJMDCのことはデータベースを売っている会社として認識していました。

 

就職活動はどのように進めて行ったのですか?

卒業後の進路としては大きく分けて、看護師に復帰する道とそれ以外の道(博士進学、企業就職など)という二択でした。自分としてはせっかくなら大学院で学んだ知識を生かせる仕事に就きたいという想いがあり、医療従事者とは異なる形で人々の健康に寄与できるような仕事をしてみたいという気持ちが強くありました。就活の軸としては、研究で医療系のデータベースを用いて研究を行っていたこともあり、データベースを提供している会社を主に見ていました。データベースベンダーの会社説明会を何社か受ける中で、特にJMDCの雰囲気や事業内容を魅力に感じました。カジュアル面談や本選考で社員の皆さんとお話する中で、データベースを提供している会社としての印象しかなかった企業が、実は多くの人々の健康に寄与しうる魅力的な事業を行っていることを知り、選考を進めるにつれて志望度が上がっていきました。

最終的な決め手としては、「人々を健康にしたい!」という熱い思いが伝わってくるビジネスに偏りすぎていない会社であったことが大きかったと感じています。一番患者の近くで医療を提供していた頃と想いや方向性がぶれていないという確信が持てた企業だったからこそ、企業で働くという挑戦をしたいと心から思えたのではないかと思います。

 

実際に入社してみて数か月経ちましたが、いかがですか?

看護師とは全く違う世界で、病棟でなくオフィスで働くということ自体に慣れるのに時間がかかりました(笑)入社後に配属された部署は製薬企業向けに各種サービスを提供している部署なのですが、一言でいうと、看護師としての臨床経験、大学院での授業やデータベース研究を通して学んだことがすべて今に活かされていると感じています。

私がいる製薬本部 コンサルティング部は、戦略コンサルファーム出身の方、製薬MRなど営業部門出身の方、医療従事者の経験がある方、データ分析に長けたアクチュアリーの方など様々なバッググラウンドの方が集まり、一つのチームを形作っていることも魅力です。そして事業会社ではありますが、データを意味のある形で臨床や社会に還元したい!という情熱を皆さん持って働かれていてとっても素敵だなと思っています。

個人的には、”それぞれの製薬会社がどのような歴史でどのような製品を作ってきたのか、そして今後の企業としての戦略や大切にしていることは何なのか・・・”といった看護師として働いていた時には考えたこともなかった新たな視点で、医薬品・製薬会社について考えるようになったことはとても新鮮です。大学院においても、製薬業界を取り巻く現状や課題について勉強しましたが、現在は製薬企業が大切な顧客であり、人々の健康を実現する上で協働していくパートナーでもありますので、より自分事として現状や課題を捉えやすくなったと感じます。

配属されたチームの戦力になるまでには時間がかかるので、配属後は顧客面談に同席して議事録をとったり、会社や自社製品の説明を練習してみるといったことから少しずつトライしていました。入社から3か月が経った今は、取引先の製薬企業の特徴や主力製品、いま開発している薬のリストなどを学びつつ、どのようなデータがあれば/どのような分析をすれば顧客の皆さんに喜んでもらえる(買ってもらえる)か、ひいては患者様のQOL向上につながるのかといった医療者ならではの視点も込めて、考えたことをチームの皆さんに発表してディスカッションしたりしています。つい最近、自分が1から考えた提案に対して、クライアントが興味を持ってくれて実際の面談につながった!という出来事があったのですが、微力ながらチームの戦力になれていると感じられてとても嬉しかったです。このような機会をどんどん増やしていけるように、知識や経験をさらに深めていきたいなと思います。

 

最後に学生のみなさんへのメッセージをお願いします!

JMDCはこのような特殊な経歴を持つ私を新卒採用で取ってくれた数少ない企業だと思っています。同じようにヘルスケア企業就職に興味がある公衆衛生大学院や医療系の学生さんがいらっしゃいましたら、今後のキャリアを考える上で参考になれば嬉しいです。ここまでお読みいただきありがとうございました!