プロフェッショナルマネージャーを目指す元戦略コンサルタントが、事業経験を経てBP責任者へ

JMDCには、国内最大規模のヘルスビッグデータを使って、主に保険会社等のクライアントに合わせた課題解決を行う事業開発部門があります。それがインシュアランス本部 ビジネスプロデュース部です。今回は、同部門で活躍するBP(Business Producer)責任者にお話を伺いました。

 

<プロフィール>
泉川 英一(いずみかわ えいいち)インシュアランス本部 ビジネスプロデュース部 部長
新卒で大手損害保険会社に入社し、海上保険および再保険業務に従事する中で、グローバルチームのマネジメントを経験。プロフェッショナルマネージャーを目指し、ロンドンビジネススクールに留学し、MBAを取得。留学中は、現地インシュアテックスタートアップの戦略担当として、事業計画立案や資金調達に関わる。帰国後、戦略系コンサルティングファームに参画し、主に保険・金融領域の戦略策定プロジェクトを多数経験。その後、JMDCに参画し、インシュアランス本部 ビジネスプロデュース部で保険会社・金融機関向け事業開発およびコンサルティングのプロジェクトマネージャーを担う。2023年10月より同部門の部長に就任。

 

ビジョンの大胆さと実現を可能にする事業のリアリティ

——泉川さんのJMDCに入社されるまでのキャリアについて教えてください。

新卒で大手損害保険会社に入社し、海上保険や再保険事業をはじめとするグローバル領域に携わっていました。8年ほど在籍するなかで損害保険のグローバル領域という限られた領域の専門性を高められたという自負はありましたが、これは極めて狭いドメインです。私はプロフェッショナルマネージャーとして、経営トップ目線であらゆる課題に取り組める人材になりたいと思っていました。そのため、損害保険のグローバル領域という限られたドメイン以外にも、様々な領域に携わりたいという想いが強くなり、戦略系コンサルティングファームに転職をしました。

コンサルタントとして金融業界や小売業界など、幅広い業界の戦略策定や実行のプロジェクトに携わるなかで、覚悟を持って変革に取り組まれているトップマネジメントの方々から、真のトップマネージャーとしての凄みを目の当たりにできたことは、大きな学びとなりました。また、思考力やロジカルコミュニケーション、プロフェッショナルとしての責任感のある立ち居振る舞いといった、ビジネスプロフェッショナルに必須のスキルを徹底的に強化できた時間でしたね。

 

——そこから、なぜJMDCにジョインしようと思われたのでしょうか。

コンサルタントとして、企業のトップの方々から受けた刺激があまりにも大きかったからです。事業会社のトップの方々は、自社の成長を加速させるというミッションに対する結果責任を負い、文字どおり、全身全霊を懸けて、その責任と日々向き合っているわけです。当時32歳だった私は、35歳、40歳に向けて「自分がこれまでに何を実現したのか」を語ることができるような実績を作りたいと考えるようになりました。スキルだけでなく人間性も含めて、さらにワンランク、ツーランク成長しなければ、この凄い方たちには近づけないと思ったんですね。そのようなことを考えていたときに声をかけてもらったのがJMDCでした。

インシュアランス本部の本間さんや久野さん、相園さんと面談をしたときに伺った事業部のビジョンが、非常に大胆かつリアリティに富んでいたことが、JMDCに決めた最大の理由です。具体的には「ヘルスビッグデータの販売だけでなく、データサイエンスプロジェクトや新規サービス開発へと広げて、ヘルスビッグデータを保険会社の新規事業創造を支えるインフラにしていきたい」ということでした。

当時、他にも、ある業界内で非常に注目度の高い企業からもお声がけをいただいていましたが、彼らと比べてJMDCが圧倒的に優れているものが3つあったんです。1つ目は「ビジョンを実現する圧倒的な能力を持った人材がいる」こと。2つ目は「ビジョンを実現させるための具体的で詳細な計画がしっかりとある」こと。3つ目は、「新しいビジネスへ挑戦するための下支えとなる、圧倒的に強い商材を既に持っている」こと。大胆なビジョンを実現するために欠かせない優秀な仲間がいて、計画のクオリティも非常に高かった点に、ビジョン実現のリアリティを感じ、自分もこのプロジェクトに参画したいと思いましたし、自分のキャリアを投資する価値のあるものだと思ったんですよね。

 

▼インシュアランス本部のメンバー紹介記事もございますので、ぜひご覧ください。

blog.jmdc.co.jp

 

JMDCのソリューションを最大限に活用し、課題解決に導く

——所属するインシュアランス本部 ビジネスプロデュース部の役割を教えてください。

ビジネスプロデュース部は、事業開発、営業、プロジェクトマネジメントをリードする組織です。たとえば、お客様とコミュニケーションを取る窓口となり、お客様の抱えている課題を理解して、それを解決する方策を提案する仕事です。JMDCの保有するサービスやヘルスビッグデータを提供して対価をいただくシンプルな案件ももちろんありますが、ときには大胆な協業スキームを提案して、一緒に新しい商品を作り、その売上をシェアするようなケースもあります。

 

▲インシュアランス本部の組織図

 

——そのなかで現在の業務内容について教えてください。

主に3つあります。

①お客様の課題解決に向けたあらゆる提案活動

我々のヘルスビッグデータやデータサイエンス、プロダクト開発といった様々なリソースを結集させて、個社ごとの課題解決につながる提案をしています。具体的には、お客様が「新たな保険商品を作るにあたって、ある程度のスペックは決まっているが、料率を算定するなかで我々のデータを使いたい」ということであれば、必要なデータの種類と量を整えて提案させていただきます。あるいは「新たな保険商品のアイデアがいくつかあるなかで、どれがいいのかを考える材料がほしい」というご要望であれば、我々のデータとデータサイエンティストの能力を掛け合わせて、データサイエンスプロジェクトとして商品探索をサポートさせていただくことも。他にも、保険会社から「お客様向けに健康増進サービスを作りたい」とご相談があれば、健康増進サービスの企画開発をご提案することもあります。

 

②グローバルや顧客業界拡大を含めた新規クライアントの開拓

グローバルでも我々のデータやデータサイエンスの力をお役立ていただける余地があるのではないかと活動していたなかで、1つの形となったのがスイス再保険と行った「運動や睡眠等の生活習慣から疾病リスクを算出するリスク計算モデルの開発」です。イチから計画を立て、協業スキームを考案し、その内容を交渉して、最後のデリバリーにおけるクオリティコントロールまで含めて、一気通貫でリードさせていただいたプロジェクトになります。それ以外にも、グローバルトップレベルの保険会社や再保険会社から突然ホームページ経由でお問い合わせをいただき、プロジェクト化したケースが何件もあります。また、保険業界以外への顧客業界拡大にも取り組んでおり、三菱UFJ信託銀行と行った「カラダの健康状態をわかりやすく理解するための指標である健康年齢を活用した、従業員向け健康増進支援サービスの実証実験」はその一例です。金融資本だけでなく、人的資本の観点からもお客様のお役に立てないかと考えていた同社と何度も議論を重ね、先進的な取組の第一歩を踏み出すことが出来ました。

 

▼スイス再保険とのプロジェクトについてはこちらをご覧ください。

www.jmdc.co.jp

 

▼三菱UFJ信託銀行とのプロジェクトについてはこちらをご覧ください。

www.jmdc.co.jp

 

③部長としてメンバーのパフォーマンス向上

現在、ビジネスプロデュース部は10名超のチームで動いていて、私はこのチームの部長をしています。部長として、チームの目標達成のための施策立案をリードしたり、メンバーのスキルや思考の傾向を考慮しながら役割を付与したり、仕事を進める上で各メンバーが立ち止まることがあれば、課題解決に向けたサポートなどをしています。場合によってはコーチングもしながら、チームを強くするために尽力しています。部長として意識していることは「仕事には厳しく、コミュニケーションは温かく」です。チームがプロフェッショナル集団として目標達成に向かうには、方向のズレがないか、遅れはないかを確認しながら、全速力で進む必要があります。それを部長として担保することが出来てこそ、私の存在意義がある、そこは私の目指すプロフェッショナルマネージャー像として絶対に譲れません。しかし、コミュニケーションまで厳しくなってしまうと不要な緊張感を与えてしまい、かえって各メンバーのパフォーマンスにとって悪影響となってしまうため、明るく前向きなコミュニケーションを、常日頃心がけています。

 

——これまでのご経験やスキルが現在の仕事に活きていることはありますか。

1つ目は「超高速キャッチアップ」です。コンサル業界の仕事では約3ヶ月おきにプロジェクトが変化するため、その度にドメイン知識や新しい領域の考え方などを習得する必要があるのですが、それを何度も繰り返してきたことで、短時間で物事をキャッチアップする力が身についています。JMDCは事業のスピード感が非常に早いですし、様々なプロジェクトが常に同時並行で動いている状態のため、それらすべてを推進するにはこの超高速キャッチアップの力がとても活きていると感じています。

2つ目は「学び続ける姿勢」ですね。コンサル業界では新しいことを学ぶことに対して貪欲であることが当たり前の世界だったため、それは現在も活きていると思います。JMDCで働いているいると「このようなプロジェクトが実現できたということは、次にあのようなプロジェクトもできるのではないか」「このプロジェクトの知見を活かせば、こちらのプロジェクトではこのようなことも実現できるのではないか」といったことが次々に湧いてくるんです。日々考えて学び続ける姿勢は、JMDCのリーダーに不可欠だと思っています。

3つ目は「何事にも一生懸命に、力を出し尽くすこと」。新卒で入社した損害保険会社では再保険の領域にも携わっていましたが、実は当時の私としては、とてもハッピーというわけではなかったんですね。再保険は非常に高度な専門性を求められる領域ですので、プロフェッショナルマネージャーを目指している私にとっては、その役割を担うことが遠回りのように思えたのです。それでも全力でやれる限りのことはやろうと真剣に取り組みました。それがきっかけで、JMDCに入社後に再度再保険業界の方々とお付き合いするようになり、当時お世話になった方々が、いまのクライアントやパートナーになっているんです。当時の振る舞いがいまの信頼関係につながっていると実感していて、たとえ自分の意図とは異なる役割を与えられたとしても、その役割と真摯に向き合い、それを全うする大切さを学びました。

 

多様なプロフェッショナルの強みを活かし、マネジメントする面白さ

——JMDCで働く面白さややりがいについて教えてください。

1つは、事業を動かすリアリティがあることです。事業成長をリードする責務があるなかで、ロジックが美しくエレガントな提案ができることだけでは価値は生まれません。結果こそがすべてなのです。そのためには、お客様だけでなくチームメンバーとも泥臭い人間関係を構築することが非常に大切ですし、協業相手と胃がキリキリするような契約交渉の矢面に立たなければならないこともあります。ビジネスの最前線で、あらゆる手段を駆使して結果を掴み取りに行く経験は、まさに自分が求めていたものだと感じています。

もう1つは、多様なプロフェッショナルが揃ったチームと共に、大きなチャレンジに取り組めることです。JMDCではプロジェクトチームを組成する際に、私のような事業開発の担当者以外にも、データサイエンティストやエンジニアなど、様々な職種のプロフェッショナルと仕事をします。多様な能力や特技を持った方たちが関わるプロジェクトをリードするのは難しくもありますが、非常に面白くもあり、いわば“IQとEQの総合格闘技”と言えるでしょう。

 

——JMDCに入社して成長を実感できたことについて教えてください。

チームメンバーをマネジメントしたことで、見える世界が変わりました。様々な個性を持ったメンバーがいるなかで、メンバーの力をどのように活かしチームとしてのパフォーマンスを上げていくかを考えていかなければならず、最初は戸惑いもありましたし、難しさを感じたこともありました。私はロジカルシンキングに強みを持っているため、自分が考える合理性を追求するようなやり方がベストだと思ってしまうことが多々あるのですが、メンバーの中には違う強みを持っていて、違うアプローチが良いと思っていることもある。そのようなときに、チームメンバーの強みを活かして結果が出るのであれば、自分のやり方に拘らなくても良いじゃないか、と割り切ることにしたんです。

その考えをきっかけにメンバーを信じて任せた結果、少しずつ成功体験が増え、対前年比+60%以上の売上成長をチームで作ることができました。この結果はプロフェショナルマネージャーのヒヨコとして、大きく成長できた出来事だと思っています。

 

——今後どのようなメンバーと一緒に働きたいですか。

リーダーシップが強い方です。ビジネスプロデュース部では、自分の頭や手を動かして事業の成長をリードする役割が求められています。また、JMDCにいる様々なプロフェッショナルと一緒に仕事をすることになるため、多様なメンバーとのディスカッションを楽しみながら「自分がこの方たちの力を最大限引き出して事業を作っていく」という強い想いを持ったメンバーと働きたいと思っています。

 

——最後に、今後JMDCでどのような挑戦をしていきたいですか。

2つあります。まず1つ目は、事業の更なる成長余地をもっともっと探して、次から次へとブーストさせる経験を積んでいきたいです。入社してからこれまでは、私が携わる前に描かれていた事業成長のビジョンを具現化することで、成果を創出してきた部分が大きかったと思っています。同時に、ビジョンを描くという点においては、まだまだ諸先輩方に頼っていた部分が大きかったという反省もあります。今後は私自身も事業の更なる成長余地を探し出し、どのように前進させるか考え、非連続な成長を実現するというミッションに挑戦していきたいです。成果を出し続ける人材になるためにも、事業の成長余地を探し続け、結果を貪欲に追い求めていきたいと思っています。

2つ目は、インシュアランス本部全体の組織運営についても、これまでより高く広い視座で考え、成果を残していきたいです。JMDCはビジネスが動くスピードも事業の成長スピードも非常に速いため、何か1つをやり切ったと思っていても、いつの間にか目指すべきゴールも前に進んでいるという、とてもスリリングかつエキサイティングな環境です。そのような環境下では、昨日までの最適解が今日は最適解ではなくなっているということが、組織設計から日々の活動方針まで様々な領域で起こります。インシュアランス本部が今後も成長し続けるため、部門方針の策定や組織のあり方の見直しにも関わっていきたいと思っています。また、インシュアランス本部の外にも目を向け、JMDCのあちこちで眠っている価値を見つけながら、JMDCグループがワンチームとなって一緒に新たな収益の柱を作っていくような活動でも成果を残せれば、私の目指すプロフェッショナルマネージャーにまた一歩近づけると思っています。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。
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